case study制作事例

株式会社備後総業

月320時間の業務を削減。収集ルート計画をデジタル化

物流・運送

月320時間の業務を削減。収集ルート計画をデジタル化

広島県福山市を拠点に廃棄物収集運搬業を展開する株式会社備後総業は、地域の環境インフラを支える企業として、効率的で正確な収集体制の構築に取り組んでいます。

同社では、ベテラン社員の経験と勘に収集ルート計画が依存しており、新人が独り立ちするまでの教育コストが大きな課題となっていました。人手不足が深刻化するなか、改善に向けてGoogle Maps APIを活用した収集ルート最適化サービス「CleanNavi」を開発しました。

本事例では、ルート計画のデジタル化と現場運用の可視化により、月320時間の業務削減を実現しました。

AIによる収集ルート最適化で、
現場運用の効率を大幅改善

開発前の課題

ルート計画が特定社員に属人化

新人教育に時間がかかっていた

急な依頼変更への対応が遅かった

回収漏れのチェックが手作業

人手不足が深刻化していた

導入後の効果

誰でも同じルート走行

新人の早期戦力化を実現

急な変更にも迅速対応

回収漏れをリアルタイムで検知

月320時間の業務削減を実現

施策のポイント

Google Maps APIを活用し、従来はベテラン社員の経験に頼っていた収集ルート計画をデジタル化。複数条件を踏まえた効率的なルートを短時間で算出可能にしました。

ドライバーのスマホ・タブレットにルートが自動表示され、ナビゲーション機能で次の回収地点まで誘導。回収先ごとの注意事項もシステム上に記録されているため、新人ドライバーでも迷わず業務を遂行できる環境を整えました。

管理者向けダッシュボードを構築し、各車両のリアルタイム位置・回収率・ルート遅延状況を一元的に可視化。現場の状況を即座に把握できる運用体制を実現しました。

回収漏れが発生した際にはアラートで即時通知される仕組みを導入し、取りこぼしの早期発見・対応を可能にしました。

「CleanNavi」の開発・運用によって削減された業務時間は、主に以下の領域に分散しています。特にベテラン社員に集中していた「新人教育」と「ルート作成・変更対応」の負担が大きく軽減されました。

削減領域 月間削減時間 主な内容
新人教育・同乗指導の時間 約140時間 ベテランが新人に横乗りで教えていた時間の短縮
ルート作成・変更対応 約120時間 手作業で行っていたルート計画の自動化による削減
回収漏れへの再訪問・クレーム対応 約30時間 アラート機能による早期検知と再発防止
進捗確認・現場問い合わせ対応 約15時間 管理者が個別に電話確認していた時間の削減
情報共有・伝達ロスの解消 約15時間 ダッシュボードによるリアルタイム可視化
合計 約320時間

「新人が育たない」現状を、仕組みで変える ― 社長Aさんの視点

― DX開発を決断されたきっかけは何だったのでしょうか。

社長Aさん:一番は人手不足への危機感でした。募集をかけても応募が少ないうえに、せっかく入ってくれた新人も独り立ちまでに時間がかかる。結局定着せずに辞めてしまう、ということが続いていました。このままでは現場が回らなくなる、という危機感が強かったですね。

― 具体的にはどのような場面で課題を感じていましたか。

社長Aさん:新人が入ると、ベテランが横に乗って一軒一軒教えていくんです。ベテラン自身の手も止まりますし、それでも何か月もかかる。そのあいだに新人が辞めてしまえば、また一から。さらにベテランは日々のルート作成や急な変更対応にも追われていました。月320時間の削減というと驚かれますが、新人教育の同乗時間が約140時間、ルート作成や変更対応が約120時間、回収漏れへの対応が約30時間、進捗確認や情報共有のロスがそれぞれ約15時間……と積み上げていくと、会社全体でこれだけの時間が目に見えないところで溶けていたんです。特にベテラン社員に業務が偏っていた部分を、システムで分散できたのが大きかったですね。

― 開発後の一番の変化は。

社長Aさん:「新人を迎え入れる体制が整った」という手応えですね。ルートも、回収先ごとの注意事項も、すべて「CleanNavi」に残っている。ベテランに張り付いてもらわなくても、初日からある程度一人で回せるようになりました。人手不足のなかで、限られた人員を最大限に活かせる組織に変わったと感じています。

「新人に教えるのが楽になりました」 ― ドライバーBさんの視点

― 開発前は、どのように業務を回していましたか。

ドライバーBさん:正直、自分のやり方は自分の中にしかなかったです。この家の前は道が狭いから大きい車は入れないとか、ここは決まった時間じゃないと出せないとか、細かいことを全部覚えていて。新人に教えるときは、隣に乗せて「見て覚えて」みたいなやり方でしたね。口で説明しても伝わらないことが多くて、結局同乗して一緒に回るしかなかったんです。

― システム開発後、どう変わりましたか。

ドライバーBさん:自分が頭の中に持っていた情報を、全部「CleanNavi」に入れていけるようになったんです。道幅のこと、時間指定のこと、お客さんごとの細かい事情も、気づいたときに登録しておけば次からは誰が回っても同じように対応できる。以前は「自分がいないと回らない」という状態がしんどかったんですが、そのプレッシャーがだいぶ減りました。

― 新人の方々の反応はいかがですか。

ドライバーBさん:新人でもスマホのナビ通りに走れば、ほぼ迷わない。注意事項も画面に出てくるので、「ここは時間指定」とか「この道は通れない」とかも一目でわかる。以前なら僕が横に乗って半年は教えていた内容が、いまは初日からある程度一人で回れるようになっています。口頭で伝えるんじゃなくシステムを見せれば済むので、教える側の負担がずいぶん軽くなりました。

株式会社備後総業

icon事業内容
廃棄物収集運搬業
icon従業員数
50名
iconDX内容
エリア回収の最適化
icon開発期間
6ヶ月
icon価格帯
300〜600万円

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