case study制作事例

株式会社博多マリーン観光

受付対応を月160時間削減。バラバラだった予約情報を自社で一元管理

観光・サービス

受付対応を月160時間削減。バラバラだった予約情報を自社で一元管理

福岡県福岡市博多区を拠点に、博多湾の遊覧クルーズ船の運航を手がける株式会社博多マリーン観光は、地元福岡や国内外の観光客に海上からの景観を提供する、地域の観光インフラを支える企業です。

同社では、顧客からの予約が自社サイト・OTA(楽天トラベル・じゃらん・asoviewなど)・旅行代理店・法人イベントなど複数のチャネルから入ってくる一方で、それぞれの予約情報がOTA管理画面・紙の台帳・Excelなど別々の場所で管理されていました。さらに、遊覧クルーズ特有の事情として、潮汐によって出航可否や便数が変動するため、毎日の潮汐表を見ながら予約枠やOTAの販売枚数を手作業で調整する必要があり、受付スタッフに大きな負担がかかっていました。改善に向けて、予約サイトと社内向け管理画面を一体化した予約管理システム「AquaLink」を開発しました。

本事例では、バラバラだった予約情報を自社で一元管理できるようにしたことで、受付対応を月160時間削減しました。

複数チャネルの予約情報を一元化し、
受付業務を大幅に効率化

開発前の課題

予約情報が複数チャネルに散在

集計・分析ができていなかった

潮汐表を見ながら予約枠変更

OTA各社の予約枠も手動で設定

ダブルブッキングのリスク

導入後の効果

全チャネルの予約が1画面で

集計・分析が自動化

潮汐データから自動予約枠設定

各社の予約枠も自動で設定

ダブルブッキングを制御

施策のポイント

顧客向け予約サイトを新たに構築。スマホからでも簡単に便数・日時・人数を選択して予約できるUIを整え、自社経由の予約を獲得しやすくしました。

OTA経由の予約を社内の管理画面に集約できる仕組みを整備し、OTAごとに別々の画面を確認する必要をなくしました。

社内向けの管理画面を開発し、自社サイト・OTA・電話・代理店など全チャネルの予約を1画面で確認可能に。空き状況もリアルタイムで把握できるため、ダブルブッキングのリスクが大幅に低減しました。

潮汐データを管理画面上に併せて表示。日々の潮位変動を見ながら、スタッフが予約枠の開閉や販売枚数の調整を行いやすくしました。潮汐表を別途確認する手間がなくなり、判断スピードが向上しています。

予約状況の集計・分析レポートを自動生成。便数別・時間帯別・チャネル別の予約動向を即時に把握でき、運航計画や販促施策の意思決定に活用できる体制を整えました。

月80時間削減の内訳

「AquaLink」導入前後で、受付対応業務にかかっていた時間は会社全体で月約115時間から約35時間へと大幅に短縮されました。

▼ 月間の受付対応業務の内訳
工程 手作業時代 システム導入後 削減時間
各チャネルの予約情報の突き合わせ・確認 約25時間 約5時間 約20時間
予約状況の集計・分析レポート作成 約25時間 約5時間 約20時間
潮汐表の確認と予約枠・OTA枚数の手動調整 約20時間 約10時間 約10時間
顧客からの予約確認問い合わせ対応 約15時間 約5時間 約10時間
電話予約のExcel転記 約12時間 約5時間 約7時間
代理店への空き状況確認・連絡対応 約10時間 約3時間 約7時間
ダブルブッキング発生時の調整対応 約8時間 約2時間 約6時間
合計(会社全体・月間) 約115時間 約35時間 約80時間

「予約が見えない」経営の不安を解消 ― 社長Aさんの視点

― DX開発を決断されたきっかけは何だったのでしょうか。

社長Aさん:一番は、「自社の予約状況が自分たちで見えていない」という不安でした。OTAの予約はOTAの管理画面、電話の予約は紙の台帳、代理店からの団体予約はメールやFAXで入ってくる……。それぞれ別々の場所にあるので、「明日の便は今、全体で何人の予約が入っているのか」を知りたいと思っても、スタッフが手作業で全部を足し合わせないとわからない。経営判断に必要な数字がリアルタイムに見えない、というのはかなりの不安でした。

― 具体的にはどのような場面で課題を感じていましたか。

社長Aさん:週次・月次の集計・分析に加えて、うちは遊覧クルーズなので潮汐の影響も大きいんです。干潮の時間帯は出航できない便もあるし、潮位によって定員が変わる便もある。毎日の潮汐表を見ながら、スタッフが予約枠を手動で開閉して、OTA各社の販売枚数もそれぞれ調整していました。この作業だけで月20時間近くかかっていた。集計と潮汐対応を合わせると月80時間以上が目に見えないところで消えていたんです。

― 開発後の一番の変化は。

社長Aさん:「今の予約状況」と「今日の潮汐」が同じ画面で見られるようになったことです。全チャネルの予約が1画面に集約されていて、便ごとの稼働率も自動で出る。潮汐データも併せて表示されるので、枠の調整判断もスムーズになりました。経営判断のスピードが明らかに上がりましたし、受付スタッフも本来のお客様対応に時間を使えるようになっています。

「チャネルと潮汐表を行き来する日々」から解放された ― 受付スタッフBさんの視点

― 導入前は、予約受付の業務をどのように回していましたか。

受付スタッフBさん:正直、画面と台帳を行き来する毎日でした。朝一で楽天トラベルの管理画面を開いて予約をチェック、次にじゃらんとasoviewの管理画面を順番に確認、電話予約の紙台帳を見て、代理店からのメール・FAXも確認して……これを全部Excelにまとめ直す、という作業を毎日していました。

― 一番大変だったのはどこですか。

受付スタッフBさん:集計と分析、それから潮汐の対応ですね。「先月の便ごとの稼働率を出して」と言われるたびに、全チャネルの情報を手入力して集計する。1回に何時間もかかる。さらに、毎日潮汐表を見ながら「今日のこの便は出航できない」「この時間帯は定員を減らす」と判断して、自社サイトとOTA各社それぞれで販売枚数を手動で変更する作業もありました。どれかの更新を忘れるとダブルブッキングにつながるので、神経を使う作業でした。

― システム開発後、どう変わりましたか。

受付スタッフBさん:一番大きいのは、「全部の予約が1画面で見られる」ことです。OTAの予約も電話予約も代理店の団体予約も、同じ画面に並んで表示される。そして、潮汐データも同じ画面で確認できるので、潮汐表を別ウィンドウで開いて見比べる必要がなくなりました。判断そのものは今でも自分たちが行いますが、必要な情報が1つの画面にまとまっているだけで、作業時間がぐっと短くなります。集計レポートもボタン1つで出るので、受付対応業務全体で月に80時間くらい短くなった感覚です。その分、お客様対応に丁寧に時間を使えるようになりました。

株式会社博多マリーン観光

icon事業内容
遊覧クルーズ船の運航
icon従業員数
20名
iconDX内容
予約情報の一元管理
icon開発期間
1年
icon価格帯
1,000万円〜

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